ロゴデザインは、企業のアイデンティティとブランドの価値を象徴するものです。特に、ロゴ制作において色の選択はとても重要で、青は信頼、安定、知性を象徴する色として広く使われています。この記事では、青いロゴデザインを採用している企業&ブランドを20ピックアップし、そのロゴの意味について探ります。
青いカラーのロゴは、安心感や専門性を表現し、消費者にプロフェッショナルな印象を与えます。青いカラーは古くから様々な企業やブランドで採用されてきました。ロゴ制作に青を取り入れることで、企業は視覚的な魅力とともに、信頼性の高いイメージを与えることができます。
この記事では、ロゴ作成における青の使い方とその効果を、注目の20のブランドを通じて紹介します。それぞれのブランドがどのように青いロゴをデザインし、どのようなストーリーを背景にしているのかを探ることで、ロゴ制作に対する理解を深めて新たなアイデアで効果的なロゴデザインのヒントにしてください。
目次(ロゴデザイン収録企業&ブランド一覧)
- 1. TBSホールディングス(TBS HOLDINGS)
- 2. KINTO(キント)
- 3. サントリー(SUNTORY)
- 4. ローソン(LAWSON)
- 5. ブックオフ(BOOKOFF)
- 6. Meta(メタ)
- 7. リクルート(RECRUIT)
- 8. オムロン(OMRON)
- 9. ファミリーマート(FamilyMart)
- 10. 大塚製薬(Otsuka Pharmaceutical)
- 11. ANA(全日空)
- 12. JFEスチール(JFE Steel)
- 13. 第一三共(DAIICHI SANKYO COMPANY)
- 14. スカイマーク(SKYMARK)
- 15. エプソン(EPSON)
- 16. intel(インテル)
- 17. スバル(SUBARU)
- 18. パナソニック(Panasonic)
- 19. NTTデータ(NTT DATA)
- 20. クラレ(kuraray)
1. TBSホールディングス(TBS HOLDINGS)のロゴデザイン
TBSホールディングスは、1951年に「株式会社ラジオ東京」として設立され、1960年に商号を「株式会社東京放送」(TBS)へと変更した、日本の老舗メディア企業です。テレビとラジオ放送を核として、ニュース、ドラマ、バラエティ番組、スポーツなど、多岐にわたるコンテンツを提供しています。また、映画制作やイベント企画といった、メディアの枠を超えた多角的な事業展開を通じ、国内外の視聴者に高品質なエンターテインメントと情報を提供し続けています。
TBSホールディングスのロゴは、同社のブランドプロミス「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」を体現しています。ロゴの特徴的な66.6度の角度は、TBSの6チャンネルを表す「6」を象徴し、新たな分野への進出への強い意志を示しています。一方、23.4度の角度は地球の傾斜角を示し、世界中に向けて多様なコンテンツを提供する姿勢を象徴しています。ロゴの色には、空や海を思わせる青色の「TBS BLUE(R:0 G:80 B:255)」が採用され、ディスプレイ上で鮮やかに映えるようにされています。さらに、TBSグループの統一されたブランドイメージを強化するため、オリジナルフォントも開発されました。TBSホールディングスのロゴは、多くの情報や思いが込められており、ブランド構築の優れた事例として、ロゴブランディングの模範となるものです。
2. KINTO(キント)のロゴデザイン
トヨタ自動車が提供する「KINTO」は、現代のライフスタイルに合わせたユニークな愛車サブスクリプションサービスです。クルマの所有から利活用へのシフトを反映し、より気軽で楽しい車との付き合い方を提案しています。KINTOは、必要な時に手軽にクルマライフをスタートできるサービスで、ユーザーのニーズに合わせて車を乗り換えたり、返却することが可能です。これは、顧客の自由と利便性を最大限に高めることを目指しています。
KINTOのロゴは、そのサービスの精神を象徴しています。ロゴのデザインは、シンプルで洗練されており、アクアマリン、セルリアンブルー、マリンブルーなどの青色を基調とした落ち着きのある色彩が、安定感のあるブランドのイメージを強調しています。KINTOという名前自体には、特別なエピソードがあり、サービスのコンセプトは、「必要な時にすぐに現れ、思いのままに移動できる」というもので、これはまさに「筋斗雲(きんとうん)」のような存在を目指していることを反映しています。このユニークなネーミングは、車の新しい役割と、顧客の生活における自由と利便性の増進を表現しています。このように、KINTOのロゴとブランド名は、時代の変化に対応した新しいクルマのあり方を提案しています。
3. サントリー(SUNTORY)のロゴデザイン
サントリー(SUNTORY)は、1899年に創業した日本の多国籍醸造・蒸留会社グループです。大阪で輸入ワインの販売から事業を開始したこの企業は、今日では日本のウイスキー製造の先駆者であり、ソフトドリンクや他の飲料製品の製造・販売も手がけています。国際市場への進出を果たし、世界の蒸留飲料メーカーとして重要な地位を占めています。サントリーの歴史は、革新と伝統の融合を象徴していると言えます。
サントリーのロゴは、2003年のCIリニューアルプロジェクトにおいて、社員公募から選ばれたデザイン案を基に作成されました。このロゴは「水と生きる」というコンセプトと「ウォーターブルー」というテーマカラーを採用しており、躍動感とフレッシュなイメージを表現しています。ロゴ作成プロセスは、製品の汎用性、グローバル性、文化性を考慮しながら進められ、サントリーの多様な事業領域を代表するデザインとなっています。このロゴデザインは、サントリーの環境に対する取り組みや地域支援の活動を象徴し、継続的な発展の一翼を担っています。アートディレクション、クリエイティブディレクションを広告制作会社のサン・アドが担当しました。
4. ローソン(LAWSON)のロゴデザイン
ローソンは、1939年にアメリカのオハイオ州でJ.J.ローソン氏によって創業されたコンビニエンスストアチェーンで、新鮮な牛乳の販売から始まりました。日本国内における展開は1975年にスタートし、以来、日本全国に広がる大手コンビニチェーンとして成長を遂げています。ローソンは、品質にこだわった商品や便利なサービスで多くの顧客に支持されており、コンビニ業界の中でも特に革新的な取り組みを行うことで知られています。さらに、国際展開も積極的に行い、アジアを中心に海外市場でもその存在感を示しています。
ローソンのロゴは、そのブランドの歴史とアイデンティティを象徴する重要な要素です。ロゴデザインにおいては、創業時の牛乳屋という起源を反映したミルク缶マークが特徴的で、これはロゴ制作の際にブランドのルーツを視覚的に表現するために採用されました。青地に白のミルク缶マークは、清潔感と信頼性を伝える色使いであり、ロゴ作成において重要な役割を果たしています。このシンプルで親しみやすいロゴは、顧客に安心感を提供し、ローソンのブランドイメージを強化しています。ロゴは企業の顔として、広告や店舗の看板など様々な場所で使用され、ローソンのブランドアイデンティティを確立しています。
5. ブックオフ(BOOKOFF)のロゴデザイン
ブックオフは、1991年に日本で創業された中古品販売を主要事業とする企業です。特に古本のリサイクルで広く知られ、環境保護への貢献とともに、手頃な価格での高品質な中古品提供を通じて持続可能な消費を促進しています。廃棄されるはずだった商品に新たな命を吹き込むことで消費者からの厚い支持を受け、リサイクル市場の拡大に大きく貢献しています。また、ブックオフは店舗展開に留まらず、オンライン市場でも積極的に取り組み、より多くの顧客がアクセスしやすい環境を提供しています。
ブックオフのロゴは、信頼と安心を象徴する青い色を基調としたデザインで、消費者に安心感を与える役割を果たしています。シンプルながらも独特の造形は、中古品市場における同社のリーダーとしての地位を強調し、強固なブランドイメージを支えています。このロゴは、ブックオフの経営理念「事業活動を通じての社会への貢献、全従業員の物心両面の幸福の追求」や、ミッション「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」を体現しているのかもしれません。店舗や広告、オンラインプラットフォームなど様々な場所で一貫して使用され、ブックオフのブランドアイデンティティの強化に貢献しています。このデザインは、顧客に対する信頼感を高め、中古品市場におけるブックオフの独自のポジションを確立しています。
6. Meta(メタ)のロゴデザイン
メタ(旧称Facebook)は、2004年にマーク・ザッカーバーグによって設立されたソーシャルネットワーキングサービスのパイオニアです。最初は大学生を対象としたプラットフォームでしたが、急速に成長し、世界中の多様なユーザーにサービスを提供するようになりました。現在では、メタはソーシャルメディアの範疇を超え、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)など、新しいテクノロジー分野へも積極的に進出しています。このような進化は、常に時代の先端を行く同社の姿勢を反映しており、ソーシャルメディア業界におけるその地位を確固たるものにしています。
2021年にFacebookからメタへのブランド名変更に伴い、新しいロゴも導入されました。このロゴは「∞」をモチーフにしており、「つながり」と「継続性」を象徴しています。メタが目指す無限のつながりと拡張された現実の世界を視覚的に表現し、同社の先進的な技術と未来へのビジョンを象徴しています。シンプルながらも深い意味を持つこのロゴは、メタのブランドアイデンティティを強く表しており、ロゴデザインの重要性を示しています。このようなグローバル企業のロゴ制作は、ブランドの世界的な認知と影響力を高める鍵となっています。
7. リクルート(RECRUIT)のロゴデザイン
リクルートは、1960年に東京大学教育学部教育心理学科出身の江副浩正氏によって創業された日本の総合人材サービス業界のリーダーです。当初、大学新聞専門の広告代理店としてスタートし、新卒採用向け情報誌「企業への招待」(現リクナビ)の創刊により、日本の就職市場に新たな風を吹き込みました。現在、リクルートは求人情報サービス、不動産、結婚情報サービスなど多岐にわたる事業を展開し、幅広い顧客ニーズに応えています。
リクルートのブランドアイデンティティは、そのロゴデザインにも明確に表れています。このロゴは、ロゴ制作の際に「人」と「機会」をつなぐ「架け橋(opportunity bridge)」というコンセプトを基にデザインされました。「いま」と「未来」、「ここ」と「世界」に至るまで、リクルートが目指す広範なつながりを視覚的に示しています。このシンプルでありながら力強いメッセージを持つロゴは、リクルートの企業理念と方向性を象徴し、ロゴデザインの重要性を物語っています。
8. オムロン(OMRON)のロゴデザイン
オムロン株式会社は、京都市に本社を置く日本の大手電気機器メーカーです。創業者は立石一真で、産業向け制御機器やシステム、電子部品、ヘルスケア製品などを展開しています。オムロンは東京証券取引所プライム市場に上場しており、日経平均株価とTOPIX Large70の構成銘柄の一つです。制御機器、ファクトリーオートメーション(FA)システム、電子部品、車載電装部品、社会システム、健康医療機器・サービス事業などの主要5事業を展開しています。特に、無接点近接スイッチの開発や家庭用電子血圧計での世界トップシェアなど、産業用オートメーション機器や健康医療機器分野での強みがあります。
オムロンの社名は、創業地である京都市右京区花園の通称「御室」(おむろ)に由来しています。こんの地は創業地としても知られており、現在は住宅地となっていますが、創業記念碑が建立されています。ブランド名「オムロン」は、創業者立石一真がヘア・パーマ・アイロンを開発した際に考案され、1958年に制御機器事業の本格展開と輸出の拡大に伴い、世界中で発音しやすい「OMRON」に変更し、商標登録されました。これにより、オムロンは高品質を誇る世界的なブランドとしての地位を確立しました。
9. ファミリーマート(FamilyMart)のロゴデザイン
ファミリーマートは、1981年に日本で設立されたコンビニエンスストアチェーンです。本社を東京都港区に構え、フランチャイズシステムを採用しているこの企業は、国内外で数多くの店舗を展開しています。顧客に対する熱心なサービスと幅広い商品の取り扱いで知られ、日本のコンビニエンスストア業界において重要な位置を占めています。
ファミリーマートのロゴは、同社の企業理念とブランド戦略を視覚的に表現しています。ブルーとグリーンのブランドカラーは「楽しさ」「新鮮さ」「信頼」「安心」を象徴し、これらを用いたシンボルマークは顧客との強い絆を表しています。ロゴはまた、コンビニエンスストア業界におけるファミリーマートの独自の立ち位置と顧客との深い関係を視覚的に伝え、親しみやすさと識別性を兼ね備えています。このように、ロゴはファミリーマートのアイデンティティとブランド価値を効果的に伝える重要な要素です。
10. 大塚製薬(Otsuka Pharmaceutical)のロゴデザイン
大塚製薬株式会社は、1964年に設立された日本の製薬会社で、医薬品、栄養補助食品、医療関連機器の分野で広く知られています。同社は、革新的な研究開発を通じて、様々な医療ニーズに応える製品を提供し、国内外の医薬品市場で重要な役割を果たしています。また、一般消費者向けの製品も手掛け、ボンカレー、ポカリスエットなどのブランドは広く親しまれています。大塚製薬は、その高品質な製品と革新的なアプローチで、医療業界において確固たる地位を築いています。
大塚製薬のロゴ、コーポレートシンボルは、大塚グループの企業理念を象徴しており、「大きなO」は青空を、そして「小さなO」は大塚グループのエネルギーを表しています。このシンボルは、「開放感」、「自由」、「知性」、「未来」を表すOtsuka BLUEのグラデーションで構成され、人間の健康で幸せな空間と、それを支える大塚グループのエネルギッシュな活動を表現しています。ビジネスのグローバル化が進む中で、世界の人々とのコミュニケーションを深めることを目的に導入され、大塚グループの「グローバルな視点から地域社会や自然環境との共生を図り、人々の健康で豊かなくらしに貢献したい」という願いを表現しています。
11. ANA(全日空)のロゴデザイン
全日本空輸株式会社(ANA)は、1952年に設立された日本の主要航空会社です。ANAは、顧客サービスの質の高さと、革新的なサービスで知られています。航空業界において重要な役割を果たすANAは、スターアライアンスのメンバーとして、国際的な航空ネットワークを広げています。このブランドは、安全と顧客への配慮を最優先に考え、世界中の旅行者に信頼されるサービスを提供しています。
ANAのロゴ制作には、企業の哲学とブランドアイデンティティが反映されています。ロゴは、「トリトンブルー」と「モヒカンブルー」という二つの特徴的な色で構成されており、このロゴデザインはANAの象徴となっています。トリトンブルーは、ギリシャ神話の神「トリートーン」から着想を得ており、「旅の安全」を願う気持ちを表しています。一方、モヒカンブルーは、以前の機体外装デザイン「モヒカンジェット」のカラーが由来で、ANAの革新性と特異性を象徴しています。ANAのロゴ作成は、これらの色を用いてブランドのアイデンティティを視覚的に表現する重要なプロセスであり、ロゴデザインは企業の価値観と使命を消費者に伝えるための鍵となっています。
12. JFEスチール(JFE Steel)のロゴデザイン
JFEスチール株式会社は、2002年に川崎製鉄と日本鋼管の鉄鋼製造事業が合併して設立された、日本で二番目に大きな鉄鋼メーカーです。JFEホールディングスの子会社として、建設、自動車、造船、エネルギー関連産業など多岐にわたる分野に鉄鋼製品を提供しており、業界内でのその地位は非常に重要です。同社の製品は、品質と革新において高い評価を受けており、日本のみならず世界中の市場で活躍しています。
JFEグループのロゴは、同社のアイデンティティとビジョンを象徴しています。「J」は日本(Japan)、「F」は鉄鋼(鉄の元素記号Fe)、「E」はエンジニアリング(Engineering)を表し、これらが組み合わさって「日本を代表する未来志向の企業グループ」(Japan Future Enterprise)を意味しています。ロゴのシンボルマークは無限に回転し続ける球体を模しており、これはあらゆる顧客との接点を広げ、コミュニケーションを深める意志を示しています。ロゴの色は信頼と奥深さを象徴するブルーで、これは地球規模で活動する企業、宇宙・空といった無限で広大な企業イメージを表現しています。このロゴは、JFEスチールの企業理念とグローバルな視野を視覚的に表現し、鉄鋼業界における同社の重要な役割と将来に向けた姿勢を示しています。
13. 第一三共(DAIICHI SANKYO COMPANY)のロゴデザイン
第一三共株式会社は、グローバルな製薬イノベーターとしての地位を目指す日本の大手製薬会社です。同社は医薬品の研究開発、製造、販売において、世界中の患者の健康と生活の質の向上に貢献しています。製薬業界におけるその役割は、革新的な医薬品の提供を通じて人々の生活に直接的な影響を与えることにあり、その深いコミットメントは業界内外で高く評価されています。
第一三共のロゴは、同社の理念とビジョンを象徴しています。ロゴの全体的な円形は、美しい地球と生命の神秘的な輝きを表し、上部の優しい形は柔軟な知性と創造性を、下部の大きな円弧は信頼感と使命感を表しています。白い空間は生命の活気を象徴し、「命の大切さ」と「いとおしさ」を意味しています。ブランドカラーのブルーは「信頼性・使命感・責任感」を、黄色から緑への階調は生命の活力と独自の創薬研究を表現しています。社名ロゴタイプは、大文字と小文字を組み合わせることで、企業の包容力、優しさ、暖かみを表現しています。このロゴは、製薬業界における第一三共のイノベーションと信頼性を視覚的に表現し、グローバルな市場でのブランドアイデンティティを強化しています。
14. スカイマーク(SKYMARK)のロゴデザイン
スカイマーク航空株式会社は1996年に設立され、国内航空輸送市場への新規参入として高い期待を持って誕生しました。同社は、市場を刺激するための低価格運賃の提供とともに、「低コストで良質な運用」を通じて、航空輸送業界における顧客の利便性の向上と社会の持続可能な発展に貢献しています。
スカイマークのロゴは、リズム株式会社によってデザインされ、そのアートディレクションとデザインは箱山淳一氏が担当しました。新しいロゴは、力強さを持ちながらもスカイマークのシンボルである星を象徴的に一つだけ残し、直線的な星の中に流れるような曲線を使用しています。また、真っすぐに伸びるブルーのラインは、前に突き進む力強さと安定感を伝えます。ロゴマークの色使いには、スカイマークのシンボルカラーであるイエローが重視され、ブランドカラーとして効果的に使用されています。
15. エプソン(EPSON)のロゴデザイン
セイコーエプソン株式会社(エプソン)は、1942年に設立された日本の大手電子機器メーカーです。プリンタ、スキャナ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、ホームシアターテレビジョンプロジェクターなど、幅広い電子機器の製造および販売を行っています。特に、インクジェットプリンターや3LCD技術を用いたプロジェクターの分野で高い評価を得ています。
エプソンのロゴは、「EPSON」という単純な文字だけで構成されており、そのブランド名は1968年に出荷された小型軽量デジタルプリンタ「EP-101」に由来しています。「EPSON」という名前は、「このEP-101の子供たち(SON)が、世の中に多く出ていくように」という願いを込めて制定されました。ロゴデザインは、その後のブランド名の変更がほとんど行われず、1975年以来ほとんど変更されていません。ロゴは簡潔で、ストレートで太字のサンセリフであり、ヘルベチカ系の書体を使用しています。ブランドの制定プロセスは、トップダウン方式で決定されたものではなく、当時のプリンタ事業を担当していた機器事業部長をはじめとする約15人が出席する課長会議で決定されました。名称の発案者は、のちにセイコーエプソンの専務取締役を務める土橋光廣氏でした。
16. intel(インテル)のロゴデザイン
インテル(Intel)は、半導体製造の世界的なリーダーであり、コンピューター技術の進化において重要な役割を果たしてきました。1968年の創業以来、マイクロプロセッサーや組み込みソリューションの開発を通じ、コンピューターの性能向上という分野で革新を続けています。インテルの製品は世界中のデバイスに広く用いられており、その技術は日常生活に欠かせないものとなっています。同社は技術的な専門知識と信頼性を象徴するブランドとして、コンピューター産業を牽引してきました。
インテルのロゴは、その長い歴史の中で3回変更されています。最初のロゴは、会社名がすべて小文字で表現されており、「e」の文字が他の文字より下に配置されている特徴的なデザインでした。このロゴは1968年から2006年まで使用されました。次のロゴは、「Intel Inside」キャンペーンに触発され、インテルのブランド名の周りに渦巻き模様が追加されました。2020年に導入された最新のロゴは、前のロゴからインスピレーションを得て、渦巻き模様とクラシックな青色をほぼすべての部分から取り除き、’i’のドットのみに残しています。これらの変更は、インテルが時代とともにブランドイメージを進化させていることを示しています。また、1990年には「Intel Inside」という別のロゴが導入されましたが、これは製品ブランディングのための特別なロゴであり、企業のメインロゴではありません。これらの変更は、インテルが常に時代の変化とともにブランドイメージを更新し続けていることを示しています。
17. スバル(SUBARU)のロゴデザイン
SUBARU(スバル)は、世界的に有名な自動車メーカーで、1953年に設立された富士重工業(現在のSUBARU CORPORATION)にその起源を持ちます。1958年に初の乗用車「スバル360」を発表し、以降、四輪駆動システムやボクサーエンジンなどの独自技術で高い評価を受けています。スバルは環境に配慮した製品開発にも力を入れており、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っています。
スバルのロゴは、深みのある青色を基調としており、企業の哲学を反映しています。このロゴは「プレアデス星団」を模しており、6つの星が描かれています。これらの星は、富士重工業を構成する6つの企業が統合されたことを象徴しています。スバル360の時代に社内募集案をもとに社外工業デザイナーの佐々木達三氏が手を加えたものが起源です。以後、何度かのデザイン変更を経た今でも、大1、小5の六連星を基本としたデザインが使用されています。
18. パナソニック(Panasonic)のロゴデザイン
パナソニックは、1918年に松下幸之助によって「松下電気器具製作所」として大阪で創業された日本の代表的な電機メーカーです。家電製品、AV機器、照明器具など多岐にわたる製品を提供し、革新的な技術と高品質な製品で世界的に知られています。長い歴史を持ち、日本だけでなく世界各国においてもその名を知られています。パナソニックは、社会の進歩と人々の福祉の向上を目指し、常に時代の最先端を行く製品を生み出してきました。
パナソニックのロゴは、その歴史とブランドイメージを象徴しています。1955年、同社は輸出用スピーカーのブランド名として「Panasonic」を採用しました。このブランド名は、「Pan」(汎、あまねく)と「Sonic」(音)を組み合わせたもので、「世界中に音を届ける」という意志を表しています。また、1974年から採用されているコーポレートカラーの「Panasonicブルー」は、未来感と期待感を象徴する色とされています。この青いロゴは、洗練されたデザインと、技術革新を目指す企業の姿勢を反映しており、ロゴ作成の過程で慎重に考慮されたロゴデザインは、世界中の人々に信頼と安心を与える色として選ばれました。
19. NTTデータ(NTT DATA)のロゴデザイン
NTTデータは、日本を代表する情報技術サービス企業で、グローバル市場における広範なビジネスを展開しています。1988年の設立以来、NTTデータはシステム統合、ITコンサルティング、ソリューション提供などを通じて、金融、公共、ヘルスケア、製造業界など多岐にわたる分野で事業を展開。特にグローバル展開に力を入れ、世界各地に拠点を構えるグローバル企業へと進化しています。企業の成長戦略の一環として、グローバルなブランドアイデンティティの統一を図る取り組みも進められています。
ロゴは企業のアイデンティティを象徴し、ブランドの顔とも言える要素です。NTTデータは、2012年と2023年の二度にわたりロゴデザインを刷新しました。最初の変更では、グローバル市場での認知度を高めるため、より力強いデザインに変更されました。2023年のリニューアルでは、ロゴのカラーを一新し、鮮やかな青色を採用。この色は、世界をつなぐ青空を想起させ、先進性、知性、信頼感、未来志向のイノベーションを象徴しています。ロゴ制作やロゴデザインの過程は、NTTデータのグローバルなビジョンと価値観を視覚的に表現する重要な役割を果たしており、新しい青色のロゴは、同社の成長と革新へのコミットメントを明確に示しています。
20. クラレ(kuraray)のロゴデザイン
クラレ株式会社は、合成繊維の開発と生産において長い歴史を持つ日本の化学会社です。レーヨンやKURALON(クラロン)などの合成繊維事業を基盤に、樹脂や化学品、高機能繊維、テキスタイルなど多岐にわたる分野で事業を展開しています。創業から80年以上の歴史を有し、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、日本において大規模な事業基盤を築いています。
2006年に創立80周年を迎えたクラレは、新しいコーポレートロゴを導入しました。このロゴは、副田デザイン制作所(主宰:副田高行氏)によるもので、グローバルな発展を目指すグループの統一感を表しています。小文字の「kuraray」という表記は成長の可能性を、淡い青色は機敏さと機動性を象徴しています。ロゴデザインの最後の3文字「ray」は、クラレの光学材料分野での新規事業成長を示唆し、イタリック体で強調されています。この新しいロゴは、ロゴ作成の過程でクラレの新しい成長の時代への第一歩として考案されました。
まとめ
企業のブランドイメージを形成する上で、ロゴデザインは非常に重要な役割を果たします。特に、ロゴのカラーに「青色」を選ぶことは、企業やブランドの清潔感を伝える上で有効です。青色は信頼、専門性、安定感を象徴し、ロゴ作成において青色を使用することで、企業の誠実さと信頼性を視覚的に表現できます。
さらに、心理学的にも、青色は落ち着きや集中力を促進する色として知られており、これが消費者のブランドに対する信頼感を深める要因になります。青は広範囲に受け入れられる色であり、ロゴデザインにおいて青を用いることは、多様な文化や年齢層にアピールする効果的な方法となります。
この記事では、青いロゴデザインを採用している企業&ブランド20事例を紹介しました。ロゴは単なるシンボルに留まらず、企業やブランドのアイデンティティを形作り、市場での立ち位置を明確にする重要な役割を担います。良いロゴデザインは、目に見えるグラフィックとして、ブランドの物語を語り、ユーザーに良い印象を与えます。皆様もあれこれ悩んで最良のロゴを手に入れてください。
ロゴオンラインのブログでは、ロゴ制作の際に役立つ情報を発信しています。皆様のロゴ制作における参考となれば幸いです。
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※本記事では、テーマに沿って企業やブランドを選出し、デザインの優れたロゴを紹介しています。これらのロゴを通じて、ロゴデザインに関する知識の提供と、ロゴ制作を検討されている方に有益な情報を提供することを目的としています。掲載されているすべてのロゴの著作権および商標権は、それぞれの権利所有者に帰属しています。ロゴの使用や情報の掲載には最大限の注意を払っていますが、ご指摘がございましたら、本サイトのコンタクトフォームからご連絡ください。迅速に適切な措置を講じさせていただきます。