せっかくお金をかけてロゴを作るのだから、良いロゴを作りたいですよね? ロゴは、企業やブランドの第一印象を決定づける重要なデザインツールです。どんなに優れた商品やサービスを提供していても、ロゴが良くないと良い印象を持ってもらうことはできません。ロゴは、会社やブランドのイメージを象徴する「顔」として、ユーザーに対して視覚的にメッセージや価値観を伝えます。
ロゴが与える印象は想像以上に大きいものです。たとえば、その会社やブランドを思い出す際に、パッと頭に浮かぶのはロゴではないでしょうか? つまり、ロゴ=ブランドイメージということになります。
もちろん、ブランドのイメージを決定づけるのは、ロゴがすべてというわけではありません。そのほかにも、商品やサービスなど、ブランドイメージを形成する要素はさまざまです。しかし、センスの良いロゴは、センスの良いブランドという印象を与えますが、その逆の場合、それ相応の評価になってしまう可能性もあります。
また、ロゴを依頼する際には、コスト(制作料金)も気になる点です。どのくらいの制作料金が適切なのか、ロゴデザイナーや制作会社ごとの相場を踏まえて確認することも大切です。
この記事では、ロゴ制作の依頼先を選ぶ際に気をつけるポイントをご案内します。これからロゴ制作を検討している方にとって、最適な依頼先を選ぶための参考になれば幸いです。
目次
■ ロゴの依頼先を選ぶ基準は大きく2つ
ロゴの依頼先を選ぶ際に、最も重要視するべきはロゴのクオリティ(品質)とコスト(制作料金)です。
ロゴのクオリティは、会社やブランドの印象を決定づける大切な役割を果たします。また、コスト(制作料金)も重要です。ロゴ制作にかかる費用は非常に幅があり、業界内で決まった明確な基準は存在しません。そのため、どの程度の費用が妥当か判断することは難しいこともあります。
ロゴは、企業やブランドのイメージを一目で伝えるための重要なツールです。そのため、ロゴデザインを依頼する際には、適切な依頼先を選ぶことが非常に重要です。依頼先を選ぶ際の基準として、「ロゴのクオリティ(品質)」と「ロゴのコスト(制作料金)」の2つに大きく分けられます。この記事では、この2つの観点から、ロゴ制作の依頼先を選ぶ際に注意すべきポイントを解説します。
■ 1. ロゴのクオリティ(品質)
ロゴ制作の依頼先を選ぶ際、最も重視すべきポイントはロゴのクオリティ(品質)です。ロゴは企業やブランドの第一印象を決定づけるもので、単にデザインが格好良いということだけでなく、ブランドの特徴やメッセージを的確に伝える必要があります。優れたロゴは、シンプルでありながらも強いメッセージ性を持ち、顧客に良い印象を与えることができます。
依頼先が高品質なロゴを提供できるかどうかを判断するためには、過去の実績やポートフォリオを確認しましょう。デザイナーや制作会社のデザインのクオリティやテイストを把握することができます。一方で、ロゴの依頼先を選ぶ際には、依頼者側にもデザインの良し悪しを見極めるスキルが求められます。これは非常に重要で、制作者が優れたデザインを提案したとしても、依頼者がそれを適切に選べないと「良いロゴ」を採用することが難しくなります。日頃からデザインへの感度を高め、良いロゴを選別できるスキルを身につけることも大切です。
ロゴの制作実績や経験は豊富か
ロゴデザインを依頼する際、デザイナーやデザイン会社の過去の実績は、依頼先を選ぶ上で最も重要な決め手となります。ポートフォリオ(実績)を確認することで、デザイナーのスタイルや得意分野、デザインの特徴を把握できます。これまで手がけたロゴが自分のブランドや企業のイメージに合っているか、デザインセンスが優れているかを確認しましょう。
また、さまざまな業界でデザイン経験を持つデザイナーであれば、その業界特有のニーズやトレンドを理解し、より効果的なロゴを提案してくれる可能性が高まります。依頼前に実績やポートフォリオを確認することが、成功のカギとなります。
対応は丁寧か
ロゴデザインの依頼先を選ぶ際には、依頼者とのコミュニケーションを大切にしてくれるかどうかが、大きなポイントになります。最初の段階で丁寧にヒアリングを行い、依頼者の要望をしっかりと理解しようと努める担当者であれば、安心して進められるでしょう。さらに、要望や修正にも柔軟に対応し、依頼者の希望に寄り添って対応してくれるかどうかも重要な要素です。
また、デザイナーがこれまでの経験やスキルを活かし、依頼者の意図を尊重しつつ、プラスアルファの提案をしてくれるかも大切なポイントです。制作を始める前に、そういった姿勢が見られるかを意識して確認しておくと安心です。ロゴガイドラインの作成や著作権譲渡についても、事前に相談し、対応が可能か確認しておくことで、よりスムーズに依頼できるでしょう。
ロゴ以外のデザインにも対応しているか
新しい事業の立ち上げやお店のオープン、または古くなったブランドイメージのリブランディングを行う際、ロゴ以外のデザインツールを作成する必要があるケースがほとんどです。そういった場合には、ロゴだけでなく、他のデザインツールも一括して依頼できるかどうかを確認しておくと良いでしょう。
もし名刺やチラシ、パンフレット、ホームページなど、他のデザインツールを作成する予定がある場合、同じデザイナーや制作会社に依頼すると、デザイン間でズレが生じにくく、統一感のあるトーンアンドマナーを保ったデザイン物を作成できます。ワンストップでこれらすべてに対応できるデザイナーや制作会社を選べば、統一されたブランディングが実現し、ブランド全体の印象が強化できると思います。
統一感のあるデザインは、顧客に信頼感やプロっぽい印象を与え、ブランドの価値を高めることができます。また、複数のデザインツールに対応できる制作会社に依頼すれば、プロジェクト全体を効率的に進めることができ、各ツール間のデザインバランスが保たれたブランディングが可能になります。こうした一貫性を持つデザイナーや制作会社であるかどうかは、依頼先選びのポイントとなるでしょう。
■ 2. ロゴのコスト(制作料金)
ロゴデザインを依頼する際、コスト(制作料金)はロゴのクオリティとともに、気になるポイントだと思います。ただし、単に安さだけで判断するのではなく、その料金に見合ったサービス内容やデザインの質をしっかりと確認することが大切です。依頼するデザイナーや制作会社によって料金設定はさまざまで、デザイナーの経験やスキル、提供するサービスによって大きく異なります。
また、制作料金にはロゴデザイン以外にも、修正費用や追加サービスなどの料金が明確に示されているかも事前に確認することが必要です。
ロゴの制作料金は適正か
ロゴ制作の料金相場は、デザイナーや制作会社によってさまざまです。業界内には明確な基準がないため、各デザイナーや会社が自由に価格を設定しています。ただし、おおよその価格帯は以下のようになります。
・ 個人・フリーランスのデザイナー : 5,000円~100,000円程度
・ 制作会社・デザイン事務所 : 100,000円~500,000円程度
・ 有名デザイナー : 500,000円~3,000,000円程度
これらの価格差は、各デザイナーや制作会社の規模や実績、受賞歴などによって決められている場合がほとんどです。たとえば、個人やフリーランスのロゴデザイナーの場合、実績が少なく、コンパクトな業務形態であるため、低価格の料金設定となっています。一方、有名デザイナーや有名デザイン事務所の場合、実績も豊富で依頼も受けやすい状況にあるため、比較的高額の料金設定となっています。基本的には需要と供給のバランスによって料金が設定されています。
では、コスト(制作料金)とクオリティ(品質)は比例するのでしょうか? 答えは、ある一定の料金までは比例するといえます。たとえば、5,000円〜数万円程度の低価格の場合、クオリティに未熟さを感じることもあります。これは、デザイナーのスキルや実績が少ない場合に見られます。ただし、その逆に高額な料金の場合が必ずしもクオリティの向上を保証するわけではありません。
目安として、5万円〜15万円程度の価格帯が、費用対効果の良いロゴを期待できる範囲だと考えます。それよりも低価格の場合、品質が劣る可能性が高く、逆にそれ以上の高額な料金を支払っても、必ずしも比例して品質が向上するとは限りません。高額な料金の場合、ロゴのクオリティ以外に、デザイナーやデザイン事務所の実績やネームバリューによる付加価値を見込んだ料金設定と考えて差し支えないでしょう。単純に、高額だからクオリティも高いということではありません。
追加費用が掛かるか
ロゴ制作の料金には、ロゴデザインの基本費用以外に、追加のロゴ案作成費用や修正費用など、別途料金が発生する場合があります。これらの費用は、依頼するデザイナーや制作会社によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
また、依頼先によっては、ロゴの使用ガイドラインの作成費や、特急対応の料金が追加されることもあります。たとえば、急ぎの納品を希望する場合や、デジタル媒体や印刷物に適した色やフォントの使い方をまとめたガイドラインが必要な場合、これらのサービスが追加料金に含まれることがあります。
そのため、依頼前にしっかりと見積もりを取り、料金に含まれる項目を確認しておくことが大切です。想定外のコストが発生しないように、どこまでが基本料金に含まれているか、どのサービスが追加費用になるのかを事前に確認しておくと安心です。
制作料金に含まれる内容を詳細に確認する
ロゴ制作やロゴ作成には、単純なデザイン料以外にも様々な費用が関わってきます。例えば、初回のデザイン提案数や修正の回数、納品形式(データファイルの種類)、著作権の譲渡など、提供されるサービスによって料金が変動することがあります。また、依頼者の要望に応じたカスタマイズや、追加のデザイン要素を求める場合には、別途料金が発生することも考えられます。そのため、事前に見積もりを確認し、料金に何が含まれているかを明確にしておくことが大切です。
■ 信頼できるロゴ制作の依頼先の条件
ロゴ制作の依頼先を選ぶ際には、気をつけるべきポイントがいくつかあります。まずは、ロゴのクオリティが高いことが重要ですが、それだけではありません。料金が適正かどうかや、制作に対する姿勢、さらには提案の進め方など、さまざまな点をチェックする必要があります。ここでは、信頼できるロゴ制作の依頼先を見極めるための条件を具体的に見ていきましょう。
ロゴデザインのクオリティが高い
ロゴのクオリティが高いことは、ロゴ制作の依頼先を決定する上で最も重要な要素です。ロゴデザインの質は、デザイナーのスキルやセンスに大きく左右されますが、すべてのデザイナーが同じレベルとは限りません。数多くのロゴデザイナーや制作会社が存在する中で、必ずしも高品質なロゴが提供されるとは限らないこともあります。「デザインの良し悪し」は主観的な部分もありますが、客観的に見ても「良いロゴ」と「そうでないロゴ」が存在するのは事実です。言葉はよくありませんが、「ダサいロゴ」というのも少なからず存在します。
たとえば、美しい色の組み合わせを見極める色彩感覚や、バランスの取れた配置を作り上げる造形力、文字を美しく配置するタイポグラフィの知識や技術は、優れたロゴデザインを生み出すために欠かせない要素です。しかし、すべてのロゴデザイナーがこれらのスキルを持っているわけではなく、実力の差は大きいのが現状です。スキルや知識に乏しくても「ロゴデザイナー」を名乗ることは可能です。
良いロゴはプロジェクトの成功に欠かせません。依頼者側にも、ロゴデザイナーの実力の差やロゴデザインのクオリティを見極める力が求められます。
制作料金が適正である
最近は、ロゴ制作料金の単価は下がってきている傾向にあります。この背景には、ココナラやランサーズ、クラウドワークスなどのクラウドソーシング、スキルマーケットなどの普及、そして、Canvaなどのテンプレートを活用して自らロゴをデザインできるオンライングラフィックデザインソフトウェアの台頭が主な理由として挙げられます。これにより、比較的手頃な価格でロゴデザインを依頼できるようになりました。
ただし、著しく料金が低い場合は、クオリティも比例して低いケースが多いのが実情です。ロゴデザインのクオリティにこだわりたい場合は、ある一定額以上のコストがクオリティに見合った料金になりますので、その場合、ロゴ1点の制作で、おおよそのレンジとして5万〜15万円をひとつの目安にするといいと思います。
また、各制作会社の体制や訪問打ち合わせの有無などによっても料金は変動しますので、詳細な見積もりを取り、検討されることをお勧めします。
ロゴの無料提案を行っていない
意外に思われるかもしれませんが、ロゴの提案を無料で行っていないことも、信頼できる依頼先には必要な条件だと考えます。
ロゴ制作は、一見シンプルな作業に思われるかもしれませんが、実際には良いロゴを生み出すために多くの時間と労力が必要です。制作は、対象となる業界の理解、競合他社やブランドのリサーチ、デザイン傾向の把握、コンセプトの立案、ラフスケッチの作成、デザインのデータ化、複数案の制作、そして提案書の作成といった複雑なプロセスを経て行われます。これら一連のプロセスがロゴ制作費となっています。
こうしたプロセスを経て作られたロゴを無料で提案するのは、プロのデザイナーであれば避けるべき行為です。無料提案を行う場合、何らかの工程が省かれているか、デザインスキルやセンスが低い可能性があります。実力のあるデザイナーであれば、自らが時間と労力をかけて生み出したロゴに対して愛着を持ち、それを無料で提案するというのは考えにくいです。
もちろん、無料提案は自信の表れと捉えることもできますし、依頼者側からすると無料でキャンセルできることは大きなメリットと感じられると思います。ですが、そこにはそれなりの理由があると考えるのが自然かもしれません。一見お得に感じる無料提案ですが、ロゴはビジネスの将来を左右する重要なツールです。依頼先を選ぶ際には、この点を考慮し、慎重に判断することをお勧めします。
価格が税込総額表示である
ロゴデザインに限らず、価格表示が適切でない制作会社には注意が必要かもしれません。2021年4月以降、価格は税込み表示が義務化され、税抜き表示は使用できなくなりました。しかしながら、まだ一部のロゴ制作会社では総額表示に対応していないケースも見受けられます。税抜き表示は一見安い印象を与えるので、顧客を引き付ける手段として用いられることがあるようですが、これは顧客に対する配慮が欠けていると言えるかもしれません。
価格表示の透明性が欠けている制作会社は、顧客との信頼関係において不安を感じさせる要因となります。また、このような姿勢は、制作のクオリティや会社全体の信頼性にも影響を与える可能性があります。ロゴデザインやコストだけでなく、会社の運営方針や誠実さにも目を向けることが、良いロゴを依頼する上で大切です。税込総額表示に対応していない制作会社は、その姿勢が他の面でも顕在化しているかもしれませんので、注意が必要です。
提案数が多すぎない
ロゴ案の提案数は多いほうが良いと思われがちですが、実際にロゴ制作を行うデザイナーの立場からすると、自信を持ってお勧めできる案はそれほど多くありません。一般的に、2〜3案程度が適切だと考えられます。複数のデザイナーが関わる場合でも、その中から2〜3案ほどに絞って提案するのが一般的です。提案数が多すぎると、ひとつひとつのロゴの精度が下がり、結果として質の高い提案にならないことが多いのです。また、選択肢が多すぎると、依頼者が迷ってしまい、かえって決めにくくなることもあります。
ロゴの提案は、まず自信を持って推奨できるA案を中心に、依頼者の好みが異なる場合を想定して、B案やC案といった異なる方向性のサブ案を用意するのが一般的です。
ロゴ制作には時間がかかるため、限られた時間内で丁寧に作業する必要があります。もし極端に提案数が多い場合は、各案の精度が十分でない可能性もあるので、その点に注意して検討されることをお勧めします。
■ まとめ
ロゴ制作を依頼する際は、クオリティ(品質)やコスト(制作料金)、サービスの内容を総合的に判断することが重要です。ロゴはブランドの象徴であり、企業やサービスの印象を左右する大切なツールです。そのため、単に価格の安さや提案の多さだけにとらわれず、依頼先の信頼性や実績、対応の丁寧さなども含めて慎重に選ぶ必要があります。
また、制作の過程や費用に関して透明性のある依頼先は、安心してプロジェクトを進めるための重要な要素です。ロゴデザインはブランドの将来に大きな影響を与えるため、短期的なコストだけではなく、長期的な価値を見据えて依頼先を選定することが大切です。
適切なパートナーと協力し、時間とコストをかけて作り上げたロゴは、ブランドを強化し、信頼感を高めるための大きな財産となります。信頼できる依頼先を選び、ブランドの成長を支えるロゴを作り上げましょう。
■ 手軽に高品質なロゴを作るなら「ロゴオンライン」
ロゴオンラインでは、経験豊富なデザイナーが、お客様のご要望を的確に反映したロゴデザインを提供いたします。ロゴオンラインは、20年以上の運営実績と10,000件以上の納品実績を誇り、デザイン事務所のクオリティを手軽にオンラインで依頼できるサービスです。あらゆるジャンルのロゴ制作に対応しており、お客様にご満足いただける提案をいたします。ロゴ制作をご検討中の方は、ぜひロゴオンラインにご相談ください。
こちらの関連記事も合わせてご覧ください。
・ ロゴの依頼で失敗しないために[ロゴ作成依頼のポイント]2024年最新版
・ ロゴデザイン やってはいけない50のこと[2024年最新版]
・ 屋号を考える際に役立つ! 業種別ネーミング発想法50